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『蝶の舌』(99年・スペイン) [映画(12年~)]

「アテオ!アカ!ティロノリンコ!蝶の舌!」

蝶の舌 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: アスミック
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1936年、スペイン北西部ガリシア地方の田舎町。喘息の発作で入学が遅れたモンティは母親にひかれて小学校を訪れる。小学校の老教師であるグレゴリオ先生が優しく接してくれたことにより、次第に学校になじんでいくモンティ。自然は多くのことを人に教えてくれると生徒に教える先生、そんな中、スペイン国内で共和派、右派反乱軍の内戦が勃発。共和制派も右派も混在していた街は突如不穏な空気に襲われる。

一般生活を送る人たちに突如起った内戦の悲劇を描いた作品でないだろうか。同じ町の住人同士でさえ右派と左派に別れてどうして争そわなければならなかったのか。平穏な町は一変して隣人友人の支持政党だけでいがみ合い、意見が違えば敵だと糾弾するようになった。

反乱軍のフランコ将軍だが現在でも評価は別れている。内戦後、第二次大戦には参加せず、戦後スペイン経済の発展にも尽力し、冷戦激化からアメリカとの関係回復、共産主義の排除、王政の復活もフランコの独裁政権の中で行ったことだったので死後も人気があるとのこと。ここら辺複雑だ。
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『誰が為に鐘は鳴る』(43年・米) [映画(12年~)]

「俺は君の中で生き続ける。さあ立つんだ。」

誰が為に鐘は鳴る ワールドプレミア上映版 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
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1937年スペイン、左派の共和政権に右派が反乱を起し、国内各地で内戦が勃発していた。アメリカ陸軍の工作員ロバートが戦略上拠点となっていた橋の爆破任務の為、共和制支持の地元ゲリラと接触して準備を進めていた。山岳地帯でゲリラの拠点に訪れたロバートは両親を殺されて右派の軍人に虐待された若い娘マリアと恋に落ちる。酒に溺れて仲間の信頼を失ったゲリラの首領パブロに疑心を抱きながらも橋の爆破決行の日が訪れる。

文豪アーネスト・ミラー・ヘミングウェイの代表作でスペイン内戦を描いた作品として有名。当時様々な著名人に影響を与えたスペイン内戦はどんなものだったかが分かる最初の作品ではないだろうか。内戦終結が1939年、小説発表は1940年、映画公開は1943年。当時現代劇だったのだ。反乱軍を指揮したフランシス・フランコは1975年に没している。
ただ映画はゲイリー・クーパーとイングリット・バーグマンのイチャイチャするシーンが長いような気がする。パブロの他ゲリラの疑いはリアルに描いていると思うが、和訳が少々気になった。首領の妻だがゲリラを統制するピラーを演じたカティナ・パクシノウはアカデミー助演女優賞を獲得した。

DVDの状態が悪くて不鮮明だったのは著作権が切れて状態の悪いのを収録したせいだろう。格安で売られている。
イングリット・バーグマンの当時としてもショートヘアの美貌も印象的。身長175cm、クーパーが191cmと高身長な二人だった。

スペイン内戦も支持政党だけで争ったので同じ村の隣人友人が対立していたという残酷な話が出てくる。リンチや虐殺も多く、映画はその点にも触れている。
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『世界最速のインディアン』(05年・ニュージーランド、米) [映画(12年~)]

「こういうマシンでスピードに挑む時は一生が5分に勝る。一生よりも充実した5分だ。」

「夢を追わない人間は野菜と同じだ。」「どんな野菜?」「…キャベツだ。」

世界最速のインディアン スタンダード・エディション [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
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1967年、ニュージーランドの田舎町で朝早くから爆音を鳴らす厄介者の老人、バート・マンローは1920年型インディアン・スカウト(オートバイ、Ⅴ型2気筒600cc)を自ら改造し、流線形のボディからエンジンのボアアップの為ピストンまで自作、海岸線で陸上最高速のテスト走行を繰り返していた。一見変り者の彼だが地元の理解者の寄付や自分の年金を利用してアメリカ・ユタ州ボンネビルでひらかれている陸上走行最速を決めるレースに参加する為、渡米する。25年来の彼の夢がその大会に出て記録を破ることだった。

ここ最近のベスト映画!この感動は素晴らしい!
世の中には趣味に走ってまわりに迷惑をかける人がいる、でもこのおじいさんの素晴らしさは周りの理解者が彼という人物をよく知り、時にはそっとしておいたことなのだ。彼もまた自分の趣味を隠さなかったことだろうか。彼の家はまさに趣味にしか行き届いていない家で庭は草で茫々、家は車庫のような粗末なもので隣人からは「土地代が下がる。」とまで言われていた。一般常識がなく、隣人からはトラブルになりやすかった。アメリカ行きを公然とした時は、煙たがれていた隣人からも励ましの言葉を受けて旅立つ。
アメリカに着いてからも多難のボンネビル行きは様々な人に出会っては率直に接し、困った時は少々横柄でも自分のことは何もかも話した。
そして念願のボンビルに立った時新たな問題に直面する。

この夢を追いかけ続けるお爺さんになんと励まされることか。ボンネビルとはアメリカ・ユタ州にある巨大な塩湖が干上がった場所で、とにかく平らで広く、走行条件がよいのでモータースポーツのスピード競技が開催されている場所だ。このお爺さんの車関係の知識の豊富さもまた好印象を与えていたのだろう。年も違えば性別も人種も違う人たちに出会いながらボンネビルに向かうロードムービーのよさも味わえる。

何もかも自分流にカスタムされたマシンにレースの審査員は嘲笑するのだが、その彼の出した記録1000cc以下二輪の記録は今も破られていない。1926年に買ったマンローのインディアン・スカウトは600cc最高速89km/hだったのをボア・アップして950cc最高速305km/hを叩きだした。非公式記録には331km/hを出している。
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『ペネロペ・クルスの抱きしめたい!』(96年・スペイン) [映画(12年~)]


ペネロペ・クルスの抱きしめたい! [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
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1965年、ビートルズの大ファンであるナディアはスペインコンサートの機会にジョンをモノにしようと企む。ビートルズが滞在するホテル部屋に忍び込んで彼の私物を物色中、ホテルマンのサンティに見つかる。そうこうしているうちにジョンが帰ってくるも、何とかその場を抜けだしたナディアとサンティは3年後運命的な再会をする。

日本未公開作品でペネロペ・クルスが若い。ビートルズの追っかけから無茶な行動をとる彼女は可愛い。しかし、題名から騙されてはいけない。映画の出演シーンは全体の半分もない。ビートルズの要素も少ないし、ラブコメ要素が多い。面食いで金持ちが好きなナディアと貧乏で間抜けなサンティはどこかで引かれ合うもそれぞれ別な人と結婚し、再会しては不倫の恋を繰り返していく。ナディアの女性の幸せとは愛だけではないという主張とサンティの愛されあればいいという主張は食い違ったまま、二人の愛の形は完成することなく、時が流れる。再会するごとに二人の関係は繰り返していく。

国王ネタや時事ニュースをふんだんに取り入れては時代の流れを感じさせる。年をとっても変わらないナディアとそれを止めようとするサンティの関係、堂々巡りで若い頃を思い出したりしては安心させるラスト。彼女はあのころから変わりなかった。
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『原爆の子』(52年・近代映画協会) [映画(12年~)]

「死なーせんけんどうもせん。」

原爆の子 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 角川書店
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瀬戸内海の厳島で小学校の教員を務めている女教師が4年ぶりに故郷の広島市を訪れる。家族は原爆で犠牲となり唯一彼女だけが助かった。当時幼稚園の保母をしていたのだが原爆で生き残った3人の園児たちの近況を知ろうと訪ね歩く。

今年5月に亡くなった新藤兼人監督の近代映画協会設立後初の映画。戦後初の原爆を取り扱った作品でもある。DVDで観賞したがフィルム映像の経年劣化が激しく、キズが多いのが残念。映画撮影当時の1952年の広島市の映像が貴重である。ガレキや廃墟が残る中でも街が再建されビルや民家が並んでいるのには驚いた。原爆からわずか7年で商店も立ち並んでいる。当時の原爆ドーム、欄干の壊れた萬代橋(よろずよばし)、石垣だけが残る広島城、建築途中の平和記念資料館の映像もある。

『愛妻物語』、『裸の島』と並び代表作として名高い本作。原爆の被害を色濃く残す戦後の広島を切り取った作品である。新藤さんはいつも反戦、反核の精神で映画を撮られている。被害を受けて死んだ者、生き残った者、後遺症に苦しんでもなお幸せをつかもうとする人たち。観ていて希望を感じてしまう。
新藤さんは脚本家として有名だがいつも底辺に生きる人たちに目を向ける脚本が多いように思う。貧困のリアルさの追求もまた映画に強く浮き出ていると思う。
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『奇談』(05年) [映画(12年~)]


奇談 プレミアム・エディション [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • メディア: DVD


1972年、東京の大学で民俗学を学ぶ里見は子供の頃、隠れキリシタンの里と呼ばれた東北の山奥の寒村に預けられ、同行していた男児といっしょに神隠しに合い、発見されるも数か月の記憶を失っていた。男児はそのまま行方不明になり未解決となっている。その事件の起った村もダムの建設計画で一部を水没させる運命になっていた。過去の神隠しを調査する里見はその村を再び訪れるのだが、彼女の前に聖書異伝を調査する異端の考古学者稗田が現れる。

旧約聖書に登場するアダムとイブが食べた知恵の実のなる樹、もう一本の木は生命の樹とよばれ、食べると神と同じく永遠の命を得ることができる。

生命の樹は日本にあった?という大胆な設定と東北の隔離された寒村と隠れキリシタンの伝説、「ハナレ」と呼ばれる近親者のみで構成される部落の存在などミステリアスな雰囲気が十分楽しめるオカルト・サスペンス。

設定による説明はかなり必要になってくると思うがものすごい情報量。原作は短編らしいがオカルトの暗い雰囲気が漂うホラー要素も高い作品。おどろおどろしいが神秘的な雰囲気も漂う。
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『ロード・オブ・ウォー』(05年・米) [映画(12年~)]

「私を悪と呼ぶのはいい。だが君たちにとって必要悪なんだ。」


ロード・オブ・ウォー [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 日活
  • メディア: DVD



実在する紛争地域に武器を売り込む「悪魔の商人」と言われる武器商人にスポットを当てた映画。ウクライナ移民の兄弟が法の裏をかいて武器商人として成り立つまでを描く。

戦争の裏には武器商人によるビジネスが合法、非合法に問わず行われている。例え敵対関係の国であろうとも武装勢力に武器を売り、商売をする。冷戦の崩壊が途上国に武器をまん延させるきっかけとなった。冷戦中、ソ連邦諸国は西側との戦争の緊張から武器の大量生産をしていた。冷戦の崩壊で緊張緩和は来る戦争に拡張していた軍備に大打撃を与え、維持管理のできないソ連製の武器は大量に国外に流出した。そしてその武器が途上国の主力武器として扱われ、食料よりも安く武器が調達できる環境の中、紛争が絶えず行われている。

戦争の裏のビジネスを描いた社会性溢れるシリアスドラマ。武器は紛争地域にどうやっていくのかは武器商人が売り込んでくるからであり、購入金は現地の土地資産(麻薬、宝石、材木など)から支払われるケースがある。また戦争地域に派遣された軍隊は撤退時に輸送に金が掛る為に現地で大量に破棄され、その武器が紛争の種になっている。武器輸出大国は米、英、露、仏、中であり、この5カ国は国連安保理の常任理事国である。

ニコラス・ケイジはイタリア移民とかロシア移民の役が多いと思うが今回はウクライナ移民米国人の役を演じている。このウクライナ移民はユダヤ教信者が多数で、迫害を恐れて米国に多数移民してきたのだが、中にはユダヤ教を隠れ蓑に移民してきた人たちもいる。主人公の家庭は父親がユダヤ教にハマり、母親はカトリックという設定。ニューヨークのブルックリン、ブライトンビーチは黒海に似ていることからウクライナ移民の多い地区でリトル・オデッサと呼ばれている。武器の売買で成功する主人公は他人の不幸に無感性になっていく過程が恐ろしい。それにしてもニコラス・ケイジ個性派俳優である。
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『ガス人間第1号』(60年・東宝) [映画(12年~)]

「実験の結果は博士にも意外だったらしい。ガス人間第一号の誕生」

ガス人間第1号 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 東宝
  • メディア: DVD


東宝特撮SFシリーズ変形人間物。ファンも多い本作。
銀行襲撃事件で追跡も虚しく、犯人の姿は霧に包まれるように消える。警察は捜査線上、落ち目の日本舞踊の家元の娘に目を向けるが、またも銀行襲撃事件が発生。犯人は捕まえられるが、マスコミに自分が本当の犯人だと名乗る謎の男が現れ、実際に犯行を再現すると警察に出頭する。内側から鍵の掛けられた金庫室から一体どうやって侵入したのかを警察は疑問に思っていたのだが、謎の男の身体は不思議なことに変形を始める。

イントロから不可思議なBGMで観る者を釘づけにするこのミステリアスな雰囲気が堪らなく好き!ストーリーは『透明人間』から発生したような内容だと思うが、本作はガス人間の「水野」なる男が犯罪者として扱われるモンスターのような立ち位置。しかもこの人は初めからガス人間であったのではなく、マッドサイエンティストに騙されて人体実験にされた被害者でもあった。警察をあざ笑うかのような強盗の犯行と実態のないガスが人を襲うという恐怖、マスコミを利用した犯罪の優位性と自由の主張、没落した日本舞踊の大家の娘の叶わぬ恋と壮絶なラスト。魅力あふれていると思う。

透明人間は実体があっても見えないという恐怖心があったと思うが、本作ではガス人間というつかむことさえできないあいまいな体と、神出鬼没で移動も自由という恐るべき設定。
水野なるガス人間が留置場の格子をすり抜ける場面はターミネーター2を思い出した。あれも変形人間そのものだけど、ひょっとしてキャメロン監督は本作を見たことがあるのか?

ガス人間だから法律にも触れないし、人を殺すも簡単。ガス人間一人にマスコミが飛びつき、社会に大きく影響し、混乱を招く社会性も批判しているようでもある。

若い頃の八千草薫さんはまさに見惚れる美しさ。
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『戦争のはらわた』(75年・米) [映画(12年~)]

彼の敗北を喜ぶなかれ 世界がその畜生に立ち向かい 阻んでも
そいつを生んだメス犬が 又発情する
ベルナルド・ブレヒト


戦争は真の文化人の人生の最高の表現だ
フリードリヒ・フォン・ベルンハルディ

戦争は政策の継続でしかない 他の手段による
クラウゼヴィッツ


戦争のはらわた [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
  • メディア: DVD



第二次大戦、ドイツ軍とソ連軍が対峙する東部最前線の中に歴戦のドイツ国防兵伍長シュタイナーがいた。新任の司令官の就任で対立するシュタイナー。そしてソ連軍の猛攻が開始される。

言わずと知れた戦争映画の金字塔。バイオレンス映画の巨匠サム・ペキンパー監督『ワイルド・バンチ』と並び代表作と言われる本作。ようやく観れた。

この泥臭さと荒々しさ、カチカチ変わるカット割り、ダイナミズムといったらサム・ペキンパーしかいないだろう。戦争映画のスペクタクルはあまり感じないが、安っぽさは全くない。綺麗事は無用。爆煙と泥の中の綺麗事などない戦場の兵隊の真の姿がここにある。

戦争映画に求められることは迫力の戦闘シーンだろう。でも本作はドラマも素晴らしい。いわば内紛だが戦場に身を投じた人間のすることとは?も考えさせられる。コバーンの男臭さもいい。皮肉めいた演出も垣間見れる。

全体的にこの泥と煙の描写がまた戦場の荒々しさを表現していると思う。観たのはDVDだがフィルムの粒子とこの泥と煙が人の輪郭や細部をザラザラにさせている。現在の映像美主義からは全く反する監督の意向が見受けられる。

撮影の特筆すべきことはスローモーションとカット割り。これはペキンパー独自の物だと散々言われていると思う。スローモーションは抽象的に描写をとらえ、そのカットを印象深くする。でもただ印象的に描くだけではなく通常スピードのカットと交互にスローモーションが差し込まれる同時進行、そのカットの速さもまたペキンパーならでは。この編集はカットの多さで人の脳を混乱させるが、通常スピードの再生カットと差し込むことで進行具合にさほど問題はない。「あんなカットあったな」と人に覚えさせる「画」がまた卓越していると思う。いきなりの場面転換では違和感を覚える人もいるだろう。ただ敵の急襲に司令部では混乱し、前線では迎撃にしどろもどろする描写が展開される。

ペキンパー監督自身、戦中海兵隊で日本軍の武装解除に従軍したとありますが、中国で中国兵の日本人の拷問を目撃したとあり、それがバイオレンス描写に影響があるとのことらしい。

しかし原題が『Cross Of Iron』(鉄十字、ドイツ軍の名誉勲章)なのに
邦題が『戦争のはらわた』なんてペキンパーのことを理解してか嫌がらせかわからないな。
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『死刑弁護人』(12年・東海テレビ放送) [映画(12年~)]

最高裁の弁護人は死刑執行まで背負う。
遺体を引き取り、葬式まで出す。

付き合っている人やで、「ほな、さいなら」とは、いかんやないか。

弁護士・安田好弘(64)

『死刑弁護人』

『死刑弁護人 予告』

この安田好弘という弁護士は何も好き好んで死刑事件の弁護人を務めているわけではない。死刑判決を受けるは凶悪事件の裁判で、その弁護を務めるのは経歴に傷をつける心配があり、誰もやりたがらないのだ。だがこの人は依頼があれば断らない。現在でも数件の弁護を請け負っている多忙な方なのだ。

受け持った裁判はどれもマスコミに大きく取り上げられた事件ばかりで、世間では裁判の判決に関心を持った方も多いだろう。ただどの事件にもここがおかしい、食い違う所があるとするとそれに疑問を投げかける前に判決が出てしまうというのは如何なものかと思う。実際の死刑因との手紙のやりとりが生々しい。

死刑が執行された後に遺体を引き取ることにも残酷さを感じるだろう。いくら死刑因でさえ罪悪の念に思い悩んでいた人もいたのだから。弁護士は死刑因の最後まで会って話を聞いていた人で遺体となって再会する辛さもあるだろう。

受け持った事件の中で『和歌山毒カレー事件』の状況証拠しかない状態で物的証拠もなく林眞須美に死刑が確定された。事件のおかしい点は数多くあるという弁護士の捜査がまだ続けられていた。

死刑存置派は見るべきだろう。ただ許せない事件も多かった。冤罪も疑わないといけないことがあるのだ。
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