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『ガス人間第1号』(60年・東宝) [映画(12年~)]

「実験の結果は博士にも意外だったらしい。ガス人間第一号の誕生」

ガス人間第1号 [DVD]

ガス人間第1号 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • メディア: DVD


東宝特撮SFシリーズ変形人間物。ファンも多い本作。
銀行襲撃事件で追跡も虚しく、犯人の姿は霧に包まれるように消える。警察は捜査線上、落ち目の日本舞踊の家元の娘に目を向けるが、またも銀行襲撃事件が発生。犯人は捕まえられるが、マスコミに自分が本当の犯人だと名乗る謎の男が現れ、実際に犯行を再現すると警察に出頭する。内側から鍵の掛けられた金庫室から一体どうやって侵入したのかを警察は疑問に思っていたのだが、謎の男の身体は不思議なことに変形を始める。

イントロから不可思議なBGMで観る者を釘づけにするこのミステリアスな雰囲気が堪らなく好き!ストーリーは『透明人間』から発生したような内容だと思うが、本作はガス人間の「水野」なる男が犯罪者として扱われるモンスターのような立ち位置。しかもこの人は初めからガス人間であったのではなく、マッドサイエンティストに騙されて人体実験にされた被害者でもあった。警察をあざ笑うかのような強盗の犯行と実態のないガスが人を襲うという恐怖、マスコミを利用した犯罪の優位性と自由の主張、没落した日本舞踊の大家の娘の叶わぬ恋と壮絶なラスト。魅力あふれていると思う。

透明人間は実体があっても見えないという恐怖心があったと思うが、本作ではガス人間というつかむことさえできないあいまいな体と、神出鬼没で移動も自由という恐るべき設定。
水野なるガス人間が留置場の格子をすり抜ける場面はターミネーター2を思い出した。あれも変形人間そのものだけど、ひょっとしてキャメロン監督は本作を見たことがあるのか?

ガス人間だから法律にも触れないし、人を殺すも簡単。ガス人間一人にマスコミが飛びつき、社会に大きく影響し、混乱を招く社会性も批判しているようでもある。

若い頃の八千草薫さんはまさに見惚れる美しさ。
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