SSブログ
映画(19年~) ブログトップ

『ターミネーター:ニュー・フェイト』(19年・米) [映画(19年~)]

「私の為に死なないで」

ターミネーターシリーズ1~2の正統な続編。

『ターミネーター』(84年)、古典的名作。サスペンス・スリラーが強いがアクションもなかなか。
『ターミネーター2』(91年)、アクションの大傑作。CGの使い方、演出も素晴らしい。
『ターミネーター3』(03年)、前作からのリブート。テンポも演出もダメ。え?それで終わり?
『ターミネーター4』(09年)、結局核戦争は防げなかった未来。これもありだなと思える好編。
『ターミネーター:新機動/ジェ二シス』(15年)、あれ?2の続編?どんなラストか覚えてない。
そして本作ニュー・フェイト(原題の副題はdark fate、なぜ変えた?)。

個人的に映像関係の道に行くきっかけとなった思い入れのある映画が『2』でした。何度も何度も見た映画はこの『2』でした。野球延長でVHSに録画撮れてなかった『2/特別版』がめちゃくちゃ悔しがりました。
子供の頃、強いヒーロー像としての憧れの存在だったのが、シュワルツェ・ネッガー演じる怪力あるT-800型でした。スカイネットに支配された未来から抵抗運動リーダーの保護を「再」プログラムされた無敵のロボットが武骨で筋肉モリモリのマッチョなシュワちゃんにベストマッチしていました。おまけに革ジャンにショットガン打つんだからワイルドな印象が引き立ったわけです。銃弾なんか跳ね返してしまう重装甲、筋肉のたくましさ、子供ながらにパワフルな理想のヒーローだったわけです。
また、それよりも際立つ存在感があったのが、我が子の身を案じてムキムキに鍛え上げていたリンダ・ハミルトン演じるサラ・コナーでした。筋肉質な女性が演じる強い母親像という姿がグッと魅力的に見えた存在でした。そのサラ・コナーの扱いは『2』以降出てきませんでした。強い女のキャラクターはほかの映画には要れど、どこか映画的に誇張されてリンダ・ハミルトン演じるサラ・コナーの役ほど強くは見えませんでした。

『2』から28年後にそのリンダ・ハミルトン演じるサラ・コナーが見れる!と言ったらぜひとも観に行こうと思ったわけです。

内容は詳しく言えませんが、『2』から話は流れて2020年が舞台になっており、新たな未来からターミネーターが現れ、それを阻止する抵抗運動の代表者も現れ、『2』から続くサラ・コナーが前に現れるといった内容です。話的に未来は救われたの?とか、そういう話はありません。あれはどうなった?とかそういう突っ込みもあります。ただいうなればサラ・コナー、年をとってもリンダ・ハミルトンかっこいい。シュワちゃんはなぜサングラス掛けなかった?新型ターミネーター強すぎ。グレースも強くてかっこいい。女性陣の進出際立つターミネーターの新作でした。

手に汗握るアクション豊富でとても疲れた。でもこんなに興奮したのも久しぶり。ちょっと突っ込みどころもあるけれど『2』の続編にふさわしい。良作でした。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

『JOKER』19年/米 [映画(19年~)]

「俺の人生は悲劇だ。いや違う。これは喜劇だ。」
「主観で物事を言うな!俺は狂ってはいない!」

言わずと知れたこの年、この秋の話題作。アメリカン・コミックスの『バットマン』の敵役キャラであるジョーカーにスピンオフした本作。コミックの原作から『悪の根源とはなにか?』に強く追及する社会へ問題提起する映画に仕立てた。フィクションではあるが、どこか真実味があり、どこかでこんな犯罪者がでてくるかもしれないとそう感じる。ヴェネチア映画金獅子賞でも勿体ない。世界的な問題作になるのは間違いないと思う。

ジョーカーというとティム・バートン監督の『バットマン』、ジャック・ニコルソンが演じたジョーカーのイメージが強い私。ピエロの恰好でいつも高ら笑い、残虐非道。不気味に笑わそうとしている恐怖の存在であるジョーカー。ただバットマンに顔を焼かれ怒り狂い、バットマンに復讐する男ではない。

病弱な母親を看病しながら暮らし、コメディアンに憧れ、ピエロに扮して広告代をもらう仕事をする脳の疾患で突然笑いだす奇病をもつ孤高の男、アーサー。しかし、仕事の失敗から次々と不幸に苛まれ、次第にゴッサムシティの富裕層へと敵意をむき出すようになる。

アーサーの母親との関係や、ふと出会う人への愛は感じるのだが、それが憎しみへと変わるプロセスが、この世に蔓延る嫌な部分として浮き出てくる。

愛も減ったくれもない、ひねくれたものになるアーサー。金持ちが影響力ある社会に、偏見と蔑まれる存在のピエロ、ジョーカーに変貌し反発する。アメリカの貧富の差と社会福祉の軽視、銃社会、色々感じさせる映画でした。何回か見ないといけない。

映画の中でチャップリンのモダン・タイムスを観てるシーンが出てくるが、この映画の主題歌でもある『スマイル』では、「希望を持て」というメッセージがあるのに絶望からキレてタガが外れたジョーカーが踊り狂う映像にミスマッチながら強い印象を受ける。

バットマンが登場した時代(1939年)は主人公が金持ちでバックヤードが整った完全無欠な男が悪党どもを裁くという勧善懲悪なことが受けたかもしれないが、最近では貧富の差が激しすぎて、バットマンに感情移入するには、強盗に襲われて両親ともに殺された孤高のヒーローでは賄えなくなってきてしまっているな。どちらかというと貧乏で失うものなど何もない犯罪者の方が、みるものに共感を得るには十分ではある。アーサーと似た境遇な人は多いと思う。金持ちが犯罪者を裁く?バットマンは金で犯罪者を裁いてるだけだよ。

ロバート・デ・ニーロが脇役で出てるのがすごいが、何と言ってもホアキン・フェニックスの圧倒的演技だよ。彼の演じる不器用でもろい精神状態の男が悪党であるジョーカーを演じきった。

社会的に抑圧された人たちが多いのも事実だが、映画はそれに対して怒りを爆発させた映画だものだから上映を控えたいのもわからないでもない。衝動的に犯罪に走ってしまう人もいそうだろう。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

『ブラック・クランズマン』(米・18年) [映画(19年~)]

「白人のアメリカ万歳!」


原題は『BlacK k Klansman』でそのままなのだが「Klansman」はクー・クラックス・クラン団員のことを差し、黒人警察官が白人警察官とのコンビでKKKへの潜入捜査を描く。タイトルのBlackとの間にKが入るとkkkが並ぶという凝ったもの。実話が元というからすごい。

監督のスパイク・リーは黒人。黒人社会の風刺や差別を描くメッセージ性の強い作風で『ブラック・ムービー』と呼ばれる黒人映画(ハッピーエンドは少ない。)の第一人者でもある。とても暗い内容なのだが、この作品は現在も続くKKKの存在を痛烈に告発している。シニカルな一場面は多数ある。

ストーリーにやはり引き込まれるので見ていて飽きないし集中して観れる。KKKとの対立組織にブラック・パンサーがあるのだが、主人公の黒人捜査官はブラック・パンサーの女性会長と知り合うし、パートナーの白人警官はユダヤ人(宗教色は強くないが、差別意識はない。)で白人優位主義者としてふるまう。面白い作品。現代にも続く「アメリカ・ファースト」って何か?をテーマに今でも白人がアメリカの優位な地位にいるのはなぜか?というメッセージがある。

KKKは今でも活動してるし、団体は非暴力を主張してるけど、本当の活動は過激だという告発がされている。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

『翔んで埼玉』(19年・東宝) [映画(19年~)]

「埼玉県人にはそこらへんの草でも食わせておけ!」

公式ホームページ
http://www.tondesaitama.com/



魔夜峰央の原作漫画の映画化にしておバカ路線を一直線!
関東、武蔵の国から東京が分離独立し、残った所が埼玉県。東京から外れた地方都市の田舎自慢都会度数を競い合う地方差別から、関東全域の県民差別を自虐的に扱いながら高らかに痛快に埼玉県を皮肉る。埼玉だけでなく、千葉、栃木、茨城、群馬と田舎者とバカにされている。時代背景は90年代くらいで少し懐かしい雰囲気もする。

GACKT、二階堂ふみ、京本政樹、伊勢谷友介と脇役も豪華。魔夜峰央先生も登場するぞ!
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:映画
映画(19年~) ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。