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年末だから映画鑑賞の年区切り。 [映画(07年~)]

年末のいい機会だから年代ジャンル無選別映画鑑賞の区切りとして、お薦め映画を紹介しようと思う。


もちろんこれ以外にも何本かテレビの民放で観ているわけだが、「当ブログで紹介した映画」に限定。


ブログを引っ越した2007年3月から順に観た映画は。


輸送船の中の人間ドラマ 『ミスタア・ロバーツ』55年・米  [映画]  


人間食わなきゃ死んじまうんだよ!『放浪記』(62年)成瀬巳喜男  [映画]  


『大阪物語』(57年・大映) 原作:溝口健二  [映画]  


『父親たちの星条旗』(06年・米)  [映画]  


トラックが俺の女房さ 『トラック野郎・御意見無用』(75年・東映)  [映画]  


『硫黄島からの手紙』(06年・米)  [映画]  


『幽幻道士・キョンシーズ』(87年・台湾)  [映画]  


何が終戦だ!『日本のいちばん長い日』(67年・東宝)  [映画]  


『新 仁義なき戦い・組長の首』(75年・東映)  [映画]  


お前の脳をくれ…『バタリアン』(85年・米)  [映画]  


ヤン・シュヴァンクマイエル!『ドン・ファン』その他の短編  [映画]  


心臓の弱い方…『恐怖劇場アンバランス Vol.1』  [映画]  


『ファンタスティック・プラネット』(73年・チェコ=仏)  [映画]  


『ああっ女神さまっ』(00年)  [映画]  


『ケイナ』(03年・仏)  [映画]  


『昭和残侠伝・唐獅子牡丹』(66年・東映)  [映画]  


新藤兼人 95歳映画監督『陸に上がった軍艦』  [映画]  


『どぶ』(54年・近代映画協会)  [映画]  


『狼』(55年・近代映画協会)  [映画]  


チェコはアニメ大国。『クラバート』・『クリスマスの夢』  [映画]  


原節子さ~ん!『晩春』(49年・松竹)  [映画]


笠智衆さ~ん!『東京物語』(53年・松竹)  [映画]  


小津さ~ん!『長屋紳士録』(47年・松竹)  [映画]  


心臓の弱い方…『恐怖劇場アンバランス Vol.2』  [映画]   


お一人で御覧になる方は…『恐怖劇場アンバランスVol.3』  [映画]  


『マレーナ ディレクターズ・エディション』(00年/伊・米)  [映画]  


『ダスト・トゥ・グローリー』(06年・米)  [映画]


『グッバイ、レーニン!』(03年・独)  [映画]


『トラック野郎・爆走一番星』(75年・東映)  [映画]  


『新 仁義なき戦い』(74年・東映)  [映画]  


『陸軍中野学校』(66年・大映)  [映画]  


『キリクと魔女』(98年・仏) 『キリクと魔女2 4つのちっちゃな大冒険』(05年・仏)  [映画]  


ソクーロフ三本立て 『太陽』(05年・ロシア=イタリア=フランス=スイス)  [映画]  


『牡牛座 レーニンの肖像』(01年・露=日)  [映画]  


『モレク神』(99年・ロシア=ドイツ=ニホン=イタリア=フランス)  [映画]  


ホラーじゃない!『恐怖劇場アンバランスVol.4』  [映画]  


出世が怖いか!『恐怖劇場アンバランスVol.5』  [映画]  


生粋ホラー!『恐怖劇場アンバランスVol.6』  [映画]  


『魍魎の匣』(07年)  [映画]  


映画通の人なら年100本~400本は当たり前なんでしょうが、僕としては多い方ではないかな。


一本観た後で余韻が一週間ぐらい続いたのもあるし、映画って観た後が大切なんだ。


 


『東京物語』と『放浪記』など古い作品をたくさん観ましたね~。古い作品のほうが好きなのかな?新作映画も2本ぐらい混ざっていますよ。


個人的にお薦めなのが映画じゃないけど『恐怖劇場アンバランス』シリーズ。この物語とビジュアル、音楽にはしびれるよ。ズバリお薦め。


古い映画では『どぶ』の新藤兼人はお薦め。溝口健二も。成瀬巳喜男も。小津安二郎は有名だからあえてお薦めしない。でも素晴らしい。


当ブログ以前で本年に観た作品では


『二百三高地』http://jp.youtube.com/watch?v=uXvDC8LdZ6E


『瀬戸内少年野球団』


がお薦め。


 


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『魍魎の匣』(07年) [映画(07年~)]

匣の中には何がある?


『魍魎の匣』http://www.mouryou.jp/


新作映画なんてまったく行かない自分がようやく友人の勧めで映画館に行ったんです。映画館の中ってこんなんなんだ~。なんて少し驚いたけど、やっぱり変ですか?映画館に行かない映画鑑賞が趣味の人って。


 解説は省いて感想。堤真一、阿部寛、椎名桔平、田中麗奈、黒木瞳、宮藤官九朗、柄本明と豪華な映画。撮影や物語はスピーディーでかなり迫力がある。主だった主人公は堤さん、阿部さん、椎名さんの三人なんだが、これが幼馴染で犯罪捜査の天才という話。セリフの多さは小説が大作なだけに、かなりの情報量でそれが疲れる。面白いけど、残酷なシーンがショッキングで怖いな~。ちょっと抑えの表現がほしいと思うのは個人的な感想。


1952年の日本が舞台なんだが、少し外国の感覚がした。上海のオープンセットで撮影をしたそうだが撮影はたしかに豪華。すごいなと思ってしまうが、やはり外国なんだな。だだっ広い農村の風景は少し日本と違う。街のシーンはさらに外国に見える。


豪華な映画で満足感がある。でもマッドな登場人物はちょっと…。ミステリーサスペンスってそういうものなんだろうか?


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生粋ホラー!『恐怖劇場アンバランスVol.6』 [映画(07年~)]

「誰?誰かそこにいるの?」                  第11話『吸血鬼の絶叫』


「手! 手が!」                       第12話『墓場から呪いの手』


「僕を飼うつもりだね。僕を、蜘蛛みたいに…。」         第13話『蜘蛛の女』


 


DVD恐怖劇場アンバランスVol.6

DVD恐怖劇場アンバランスVol.6

  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2007/08/24
  • メディア: DVD


内容紹介
心臓の弱い方、お一人でご覧になる方は、この「恐怖劇場アンバランス」はご遠慮下さい…。
円谷英二、監修―。昭和ホラーが蠢く。



―“恐怖劇場アンバランス”とは?!―
『怪奇大作戦』後、円谷プロが大人に向けて“真の恐怖”を描いた『恐怖劇場アンバランス('69年制作)』。一度はお蔵入りとなり、制作完了から放映まで実に3年もの年月を要した伝説の作品である(放送は'73年)。不条理、怨念、転生、呪い…男と女。人間が持つリアルな恐怖の数々を西村京太郎、松本清張、鈴木清順、藤田敏八ら一流作家競作、渡辺美佐子、蜷川幸雄、花柳幻舟ら異色キャストで贈るオムニバスホラーの金字塔。音楽:冨田勲。


第11話「吸血鬼の絶叫」 脚本:若槻文三/監督:鈴木英夫/出演:勝呂誉、弓恵子、富田浩太郎、谷口香ほか


第12話「墓場から呪いの手」 脚本:若槻文三/監督:満田かずほ/出演:山本耕一、松本留美、入川保則、牧紀子ほか


第13話「蜘蛛の女」 脚本:滝沢真里/監督:井田探/出演:八代万智子、佐々木功、真理アンヌ、今井健二ほか

 

Vol.6は3作品構成。



『吸血鬼の絶叫』


トランシルヴァニアから来た吸血鬼が地下室に眠る男の胸にささる杭を抜いて蘇らせた。男は夜な夜な街を徘徊し、女を襲い、生き血を吸う。犠牲者の一人の兄が、犯人は吸血鬼だと断定したが、行きつけのバーの主人の父が、吸血鬼の捜査をしていたことを知り話を聞く。吸血鬼はそのバーの女主人に目をつけた。


ずばりモンスターホラーの代表と言ってもいい「吸血鬼」をテーマにした作品。あんまりにもオーソドックスな吸血鬼の生態と物語の流れがなんだか、「吸血鬼もの」まんまといった感じ。これは面白くない。ラストは吸血鬼と対決か?と思ったがあまりにもあっけない。ああ、終わってしまった。吸血鬼が怖いのって「銅」なの?「銀」じゃなくて?


『墓場から呪いの手』


 別れ話のもつれから女を殺害、その遺体をバラバラにし、それぞれ別の場所に遺棄した男。次の日から男のマンション部屋のインターホンが鳴り、勝手に警察に電話が掛けられる奇妙な事が起こる。バラバラに捨てた体の一部までもが部屋に置かれ、「誰かが自分を落とし入れようとしている…。」と感じた男は、殺した女に妹がいることを思い出し、会いに行くが彼女ではない。そんな中、手が人を襲う事件が起こるのだが…。


怖い。体の一部(手)が動き出し、人を襲う。あのマニキュアと指輪をした手がキリキリと引っかく音をたてて迫る恐怖といったら…、コソコソっと早く移動しているのが怖い。


『蜘蛛の女』


金持ちで蜘蛛好きの女の愛人として、ヒモのような生活をする写真家の男。彼は個展を開きたいがためにそういった生活をしていた。だが、女は男を独占するために彼の夢である個展の資金を譲らない。怒った男は女を殺害、その死体を焼いて、地中に埋める。帰った男は、女の金を使って念願の個展を開くのだが、女のいた部屋には飼い慣らされた蜘蛛がいた。女の金をめぐり、元雇われ高利貸しの男や謎の蜘蛛好きの女の妹が男の前に現れる。


これは蜘蛛が怖い人には見せられない。身の毛もよだつ、蜘蛛が人を襲うシーンはかなりショッキングだけど、そこらのハリウッド映画なんかよりはマシというべきだろう。それよりも死体を遺棄するのに木にくくりつけて油で焼くシーンや、夜に車のライトに照らされる女の姿などの方がメチャメチャ怖い。


 


これだけ連チャンでホラーを見るとだんだん怖くなくなってきている自分がいるような気がする。少し時間を置いて、もう一回観たら怖いのもあるだろうな。とりあえず、『恐怖劇場アンバランス』を全巻揃えてみて、僕は大変満足。ホラーと言ってもサスペンス、人間ドラマなどの要素が混在し、それぞれの作品は違った風合いを感じる。テレビドラマ用に約45分程度の尺から話のまとめ方、演出方法など工夫が感じ取れる。また制作された69年の時代というのも感じ取れた。一話だけでこれだけ面白いのはなかなかないだろうな。なんといっても全話とも粒子の荒いフィルム映像なのでそこが怖いんだ。どこかにオバケでも潜んでいるんじゃないかと画面のあちこちを見てしまう。


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出世が怖いか!『恐怖劇場アンバランスVol.5』 [映画(07年~)]

「マキちゃん…。誕生日…。おめでとう…。」  第9話『死体置場(モルグ)の殺人者』


「人間にはぜったい勲章が必要なんだ。」       第10話『サラリーマンの勲章』


 


DVD恐怖劇場アンバランスVol.5

DVD恐怖劇場アンバランスVol.5

  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2007/08/24
  • メディア: DVD


内容紹介
心臓の弱い方、お一人でご覧になる方は、この「恐怖劇場アンバランス」はご遠慮下さい…。
円谷英二、監修―。昭和ホラーが蠢く。



―“恐怖劇場アンバランス”とは?!―
『怪奇大作戦』後、円谷プロが大人に向けて“真の恐怖”を描いた『恐怖劇場アンバランス('69年制作)』。一度はお蔵入りとなり、制作完了から放映まで実に3年もの年月を要した伝説の作品である(放送は'73年)。不条理、怨念、転生、呪い…男と女。人間が持つリアルな恐怖の数々を西村京太郎、松本清張、鈴木清順、藤田敏八ら一流作家競作、渡辺美佐子、蜷川幸雄、花柳幻舟ら異色キャストで贈るオムニバスホラーの金字塔。音楽:冨田勲。


第9話「死体置場(モルグ)の殺人者」 脚本:山浦弘靖/監督:長谷部安春/出演:久富惟晴、西尾三枝子、中原早苗、野坂昭如ほか



第10話「サラリーマンの勲章」 原作:樹下太郎/脚本:上原正三/監督:満田かずほ/出演:梅津栄、津島恵子、冨士真奈美、横山リエほか


『死体置場の殺人者』


出世コースまっしぐらの医大助教授と受講生が乗った車が人を撥ね殺した。警察沙汰を恐れた二人は医大の死体置場で死体をホルマリン漬けにして放置、解剖実習の遺体に見せかけた。しかし死んだ男の体は何度も蘇り、家族の元へ、また復讐の為、助教授と受講生に襲い来る。


シリーズ人気No.1が本作の様子。確かにそのホラー要素は半端ではない。ずばりホラーで病院とかモルグとか薄気味悪い。でもひき殺された男というのが、娘の誕生日祝いにオルゴールを届ける途中だったというところが、ホラーとは別に子を想う親の気持ちの表れで、オルゴールの音色といっしょに物悲しさが漂う。断然悪いのは助教授と受講生のはずで、そこから懲悪のイメージが沸いて、僕は怖く感じなかった。


『サラリーマンの勲章』


係長から課長へと昇進が決まった中年サラリーマン。彼は初仕事である普段より30分早い重役たちだけの朝会議に遅刻してしまう。遅刻をとがめられることを恐れた彼は、会社を欠勤し、普段行かないような競馬場や、ストリップ劇場、飲み屋へと足を運ぶ。その間、家族には出張と言い、会社には欠勤を伝えていたので、行方不明の騒動に発展していた。彼は以前行った飲み屋で印象的だった女主人に気に入られ、同棲生活まで発展するのだが…。


平穏な日常、順風満帆なサラリーマンが突如破目をはずし、放浪するという内容は微塵にもホラーが存在しない。オープニングの「心臓の弱い方…」やCMの間に出るアイキャッチでさえミスマッチな感じがする。「人間にはぜったい勲章が必要なんだ。現在の自分に満足していることが、輝かしい勲章なのかもしれない。」とか「人間の平和なんて、すぐにアンバランスに崩れてしまうんだ。」や「サラリーマンの勲章を捨てて、本当の勲章を胸に飾れる生き方」など、いいセリフの宝庫だ。平和はたいくつなのかもしれない。でも人間の生き方に良いも悪いもない。人の生き方をとやかく言うことはできないのだから。シリーズの中では違う趣きのある物語だ。

『死体置場の殺人者』予告とオープニング。あ、グラサンの男が野坂昭如らしい。
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ホラーじゃない!『恐怖劇場アンバランスVol.4』 [映画(07年~)]


「あんたも。あいつらも。このおれも。みんなグルだ!」     第7話『夜が明けたら』




「猫…  猫が…。」                       第8話『猫は知っていた』




 



DVD恐怖劇場アンバランス Vol.4

DVD恐怖劇場アンバランス Vol.4

  • 出版社/メーカー: Viictor Entertainment,Inc.(V)(D)
  • 発売日: 2007/07/27
  • メディア: DVD


内容紹介
心臓の弱い方、お一人でご覧になる方は、この「恐怖劇場アンバランス」はご遠慮下さい…。
円谷英二、監修―。昭和ホラーが蠢く。
―“恐怖劇場アンバランス”とは?!―
『怪奇大作戦』後、円谷プロが大人に向けて“真の恐怖”を描いた『恐怖劇場アンバランス('69年制作)』。一度はお蔵入りとなり、制作完了から放映まで実に3年もの年月を要した伝説の作品である(放送は'73年)。不条理、怨念、転生、呪い…男と女。人間が持つリアルな恐怖の数々を西村京太郎、松本清張、鈴木清順、藤田敏八ら一流作家競作、渡辺美佐子、蜷川幸雄、花柳幻舟ら異色キャストで贈るオムニバスホラーの金字塔。音楽:冨田勲。


 第7話「夜が明けたら」 原作:山田風太郎/脚本:滝沢真里/監督:黒木和雄/出演:西村晃、夏珠美、花沢徳衛、山本麟一ほか



第8話「猫は知っていた」 原作:仁木悦子/脚本:満田かずほ/監督:満田かずほ/出演:島かおり、水木譲、原保美、渚健二ほか



出た~!等々全6巻揃えちゃったよ。しかも初回限定版ばかり。一巻ごとに分けてご紹介します。



『夜が明けたら』


ある日、渋谷の街のはずれで、初老の父親の目を離した隙に、若い娘がチンピラ3人に囲まれてしまう。父親が必死に助けようとするが、チンピラは必要以上に迫る。カッとなった父親は先に購入していたハサミで3人を切りつけ、警察に逮捕される。二年後、刑事が、服役を終えた父親があの3人に度々出会い、金を渡しているという情報を聞きつけ、不審に思う。何故か彼は自発的に借金までして金を渡していた。


これはまったくホラーではない。平穏な一日が、一変して人生の転落を余儀なくされた一人の老人を描く。社会悪だとか集団意識だとか、それによって変えられた人間の悲しいまでの行く末。これが人間ドラマか不良少年達の青春ドラマかなんて言えない。ただただ圧巻なのは、冒頭手持ちカメラの長回し、西村晃さんの名演技。これはすごい作品だ。ラストシーンは一生心に残るかも知れない。人生の最後を予感させる。


『猫は知っていた』


家庭教師として病院の空き部屋に下宿をする兄妹。ある日、病院の患者と、病院院長の家族が行方不明になる事件が起こる。不審に思う関係者に、病院の近くに防空壕があるところから、同じく行方不明だった猫が発見される。防空壕を探索すると行方不明だった祖母が遺体で発見される。警察の捜査が入る中、下宿中の兄から雑誌の小説の中で、病院と似た場面が記載されていることに気づき、その作者に会いに行くのだが…。


 これもまったくホラーではない。でも「推理物」にある殺人や謎に関係する怖さはかなり利いている。病院に下宿をする兄妹の関係が、同じく推理物にある探偵と助手のような関係で、妹役の島かおりさん(かな?)は時代に合ったキュートな存在。時代といえば、この作品にも色々登場する。桃缶のデザートだとかローラーで脱水する洗濯機とか、時代が見える。(昔うちにも二層式の洗濯機があったな~。)


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『モレク神』(99年・ロシア=ドイツ=ニホン=イタリア=フランス) [映画(07年~)]

荒鷲の要塞に、主の帰りを待つ女、エヴァ・ブラウン。


彼女が待つのはアドルフ・ヒトラー。



 http://www.laputa-jp.com/moloch/


ヒトラーが腹心のヨーゼフ・ゲッペルス、その夫人のマグダ、マルティン・ホーマンとともに休暇にやってくる。彼はエヴァと二人になると、「自分はガンで死ぬ。仕事をしたくない。」と愚痴をこぼす。彼が山荘にいる数日を、ヒトラーの周囲の人間、彼の残虐性や幼稚さ、心の弱さや不安定さを描いていく。


ヒトラーを描いた作品といえばチャップリンの『独裁者』がスタンダードな感じがするが、あれはあれで独裁者を徹底的にコメディアンにコケにすることで、彼の肖像を滑稽なものにした作品だったが、この作品は彼の人間性に焦点を当てていて、愛人のエヴァにだけ自分の本性を出す一人の人間として描いている。側近のゲッペルス、ホーマンの二人はヒトラーの機嫌取りに四苦八苦しているし、彼のつかみどころのない性格には護衛の兵士や女中がオドオドしているし、そこが滑稽なんだな。ピクニックに出かけるヒトラー一行に、護衛の兵士が荷物やレコードを持って、踊るヒトラーを無表情で見るのもね。野グソを隠れてするヒトラーを見つけちゃう兵士も「独裁者が野グソしている」なんて信じられないだろうね。


SS(ナチス親衛隊)将校のビシッとした軍服には軍隊の規律や気高さが感じるが、そのピクニックに出かける一行との落差がまたミスマッチな感じがする。あの岩の上に登るシルエットからしてシュッとした軍服がね。


いつも曇りがちの荒い映像はこの映画でもそうで、雲の上にある別荘の下界との孤立感が現れている。ここは誰も近づけないヒトラーとエヴァだけの世界なのだ。


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『牡牛座 レーニンの肖像』(01年・露=日) [映画(07年~)]

1922年、モスクワ郊外ゴールキー村、病床で静かに最期の時を待つ男がいた。


ウラジミール・レーニン


発作の後遺症で右半身は麻痺し、言葉もおぼつかない。


見守るのは妻と妹ただ二人。


この孤独な頼りなさげな男が、


本当に史上初の社会主義政権を樹立させた権力者だったのか…。


 


 http://www.laputa-jp.com/taurus/


そもそもこのソクーロフの映画を観ようと言い出したのは母親の方で、 わざわざ香川から来て、映画の日だということもあって、観にいったんだよ。結果的に三本とも集中力が足りずに、どこかしら居眠りしてしまったんだけど、三本とも佳作だと思う。テーマが20世紀の権力者ばかりだもの。


ソクーロフの曇ったような映像で、青々とした森の中にある療養所を舞台に、妻と妹に付き添われた晩年のレーニンを描く。病床の身で実権もスターリンに奪われた一人の男は、医者と看護婦数人に世話役を兼ねたガードマン(スターリンの手先)に監視されながら暮らしていた。唯一心を許すのは妹と妻。その妻も妹も気に入らないと彼はヒステリックに言い散らすだけなのだ。


実権を失った権力者がこんな毎日を過ごしていたのかと思うとそれはもの悲しい。でもこのレーニンという男がこうも我がままで痴呆老人のような男だったのかと思うと疑問だ。こんな男にカリスマ性なんかあったのだろうか。周りが彼を引き立てていたのだろうか。


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ソクーロフ三本立て 『太陽』(05年・ロシア=イタリア=フランス=スイス) [映画(07年~)]

彼は庭師のように質素な身なりをしていた。



太陽

太陽

  • 出版社/メーカー: クロックワークス
  • 発売日: 2007/03/23
  • メディア: DVD


内容紹介
「太陽」は、戦争という悪夢の中で引き裂かれる、ひとりの人間の苦悩と孤独、そして、彼の愛する家族をめぐる映画である。
悲劇に翻弄され、傷ついたひとりの人間。彼の名前は、昭和天皇、ヒロヒト。

ベルリンを始め各国の映画祭で上映され絶賛の声が上がるも、日本での公開は不可能と言われた"人間として昭和天皇"を描く衝撃作!多くのタブーを乗り越え奇跡の全国劇場公開!最終的には100館を超える超拡大ロードショー。

【ストーリー】
彼の名前は、昭和天皇、ヒロヒト。1945年8月。その時、彼は庭師のように質素な身なりをしていた。宮殿はすでに焼け落ち、天皇は地下の待避壕か唯一被災を免れた石造りの生物研究所で暮らしていた。人は、彼を神の子孫だと言ったが、天皇は「私の体は君たちと変わらない」と言った。戦況は緊迫していたが、彼は戦争を止めることができなかった。その苦悩は悪夢に姿を変え、午睡の天皇に襲い掛かる。 うなされるように目を覚ます天皇の孤独。彼は「私は誰からも愛されない」と呟き、遠く離れて暮らす皇后と皇太子たちのアルバムに唇を寄せた。日本はまだ闇の中にある。やがて連合国占領軍総司令官ダグラス・マッカーサーとの会見の日が訪れる。彼はひとつの決意を胸に秘めていた・・・。

【スタッフ】
監督・撮影:アレクサンドル・ソクーロフ
脚本:ユーリ・アラボフ
音楽:アンドレイ・シグレ
編集:セルゲイ・イワノフ
出演:イッセー尾形、ロバート・ドーソン、桃井かおり、佐野史郎、田村泰二郎、ゲオルギイ・ピツケラウリ、他


12月1日、今日は映画の日、次いで劇場1000円の日。ヌーヴォにて、昨日会ったばかりのM山君にバッタリ遭遇。なんだかすごい確率だよ。この三ヶ月ぐらいに三回映画館にいって、三回とも知り合いに会ってるんだから。


「生きる神」天皇を一人の人間として描く。日本のタブーの中のタブーと言えるこのテーマをロシアの鬼才、アレクサンドル・ソクーロフ監督が映画化。皇室を描くことってまだまだタブーが存在しているのが現在の日本。ドラマチックではなく、彼が体験した時間を余すことなく、その心情を静かな目線で浮き立たせる。ついつい居眠りしてしまったけど、神である昭和天皇が一人の人間として見えてくる。彼が人間に戻る瞬間を一番喜んだのは彼だったんだなと思った。マッカーサー元帥との対談、自らアメリカ兵に写真を撮らせる姿には哀愁を感じる。


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『キリクと魔女』(98年・仏) 『キリクと魔女2 4つのちっちゃな大冒険』(05年・仏) [映画(07年~)]

「魔女はどうして意地悪するの?」


キリクと魔女

キリクと魔女

  • 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
  • 発売日: 2004/02/20
  • メディア: DVD


内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより)
ミッシェル・オスロが原作・脚本・監督、高畑勲監督が日本語版翻訳と演出を担当し、スタジオジブリの第1回洋画提供作品となったアドベンチャーアニメ。魔女・カラバの呪いにかけられたアフリカの村に生まれた少年・キリクの冒険を描く。


キリクと魔女2 4つのちっちゃな大冒険

キリクと魔女2 4つのちっちゃな大冒険

  • 出版社/メーカー: アルバトロス
  • 発売日: 2006/12/02
  • メディア: DVD



内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより)
『プリンス&プリンセス』のミッシェル・オスロ監督によるアドベンチャーアニメ『キリクと魔女』のアナザーストーリー。知恵と勇気で困難に立ち向かうアフリカの少年・キリク。前作で語り切れなかった彼の冒険譚を、4つのエピソードに分けて紹介する。


帰省して見た映画がこの二本立て海外アニメーション。フランスではアニメ作品で史上最高の興行収入記録をあげたそうなんだが、それほど面白くない。特に『2』のほうが。


アフリカ音楽や背景がいいという話だが、大してすごいとか、感銘を受けなかったんだよな。テレビでみたせいかな?ガランとした空間がフランスのアニメっぽい印象。


小さなキリクが「なぜ?」と思うことが大人でも分からないのはどうしてなのか。彼は自分なりに答えを見つけようとお祖父さんのいる場所に旅に出る。おとぎ話に子供とみたい映画ではあるけど、なんだかな~と思ってしまう。僕はそれほどひねくれた人間なんだろうか。


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『陸軍中野学校』(66年・大映) [映画(07年~)]

「これから君たちにはスパイになってもらう。」


陸軍中野学校

陸軍中野学校

  • 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
  • 発売日: 2007/12/21
  • メディア: DVD


 


<スタッフ> 監督:増村保造『兵隊やくざ』『赤い天使』 脚本:星川清司『眠狂四郎勝負』『座頭市血笑旅』<キャスト> 市川雷蔵 小川真由美 待田京介 加東大介  


内容(「Oricon」データベースより)


実在した陸軍中野学校をモチーフに、陸軍スパイ学校の全貌を初めて描いた衝撃の異色作!三好次郎ら18人の少尉たちは上層部の命令で日本陸軍のスパイ養成機関・陸軍中野学校へ。彼らは戸籍を抹消され、過酷な特殊訓練を受けるが、ひとりまたひとりと脱落していく…。  


邦画のスパイ映画なんて稀だ。ジェームズ・ボンドほどの派手なアクションなんてないけど、スパイ養成学校の群像劇など、その特異性ははっきりとしている。モノクロスコープの空間を利用して高潔な雰囲気が漂う。市川雷蔵さんが家族、恋人を捨て、冷酷非情なまでのスパイになる姿が悲しい。毒殺による暗殺が恐ろしい。


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