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巨像の衛兵 [台湾旅行記(09年8月)]

中正紀念堂の長~い階段を登ってたどりついたのは巨大な椅子に座った蔣介石の像。とにかくでかい。
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自分がいかに大きな存在かを国民に表す為だろうけど、独裁者の考えることって似通っている。リンカーンの座像にも似てるんだが、ここから台湾の未来を見守るというよりずっと見張られているような印象さえ受ける。
これじゃあヒトラーも金〇日も変わらん。
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そしてその像を守る為だけにいる衛兵というのも変わっている。仕切りの向こうは観光客も入れないよう別に警備が常に目を光らせていて、少しでもラインに近づいたり越えようとすると注意される。ガランとした空間に微動だにしない真っ白い人形のような兵士が立っている。巨像と対比すると遠近感がつかめないが、ただ像だけを守るためにその衛兵は毎1時間の交代までずっと動かないで立っている。その光景は異様に見えた。
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そして正午の交代式が始まった。いつの間にやら3人の兵隊がいて、ゆっくりとやってくる。歩く動作の一つ一つが一旦止まってはシンクロする。ピカピカにメッキされたヘルメットに銃剣を着けたM1ガーランドライフルをガチャガチャいわせながら。格好はアメリカ兵のようだが、これも国共内戦でアメリカから武器供与を受けていた名残からだろう。
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片手でくるくる小銃を回す。観てる方もなんだか怖い。
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最近では中正堂紀念館を取り巻く環境も大きく変化している。中華民国と国民党の忠誠を誓うような場所から、公共イベントの会場に使われたり、本省人の独立を願う集会もここで行われているそうだ。

このあと故宮博物館に行ったんですが、ここでも驚くことは多かった。山一つをくり抜いて敵のミサイル攻撃にも耐えられるように設計されている。
収蔵品は70万点。数か月に一度、展示品の入れ替えがあるが、全てが終わるまでに20年近く掛る。そしてこの収蔵品全ては台湾にあったものではなく、大陸から蔣介石が持ち運んだものなのだ。国共内戦で敗走していったにも関わらず、こんな数の宝を台湾に運ぶなら難民でも軍隊でも運んでくればよかったものを。
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